最近「マウント」や「マウンティング」という言葉をよく聞きますよね。
一般的には、「人間関係で相手より自分のほうが格上だとアピールすること」
「自分の優位性を自慢したり、相手を見下した言動をとること」を指しているようです。
自分が他人より劣っている、または優れているという感覚は、よく劣等感や優越感という言葉で表現されます。
アドラーは、劣等感について「健康な努力と成長のための刺激」と、前向きなこととしてとらえています。
また、人間は常に優越性を追求する生き物だとも述べています。
私たちは普段、悔しい思いをしたり、他人と競い合ったりして、
努力した経験がありますよね。それらの努力が積み重なり、成長し、今の自分があるといえ、
そのエネルギーがあるからこそ、今日のような高度な文化を築いてきたのだと思います。
しかし、自分の劣等コンプレックスに悩み、結果だけを追い求めたり、
賞賛を得たりすること自体が目的となると、強がって自分が優れていることをひけらかすようになります。
アドラー心理学では「劣等コンプレックス」の裏返しとして「優越コンプレックス」と呼んでいます。
これが現代における「マウント」といってもよいでしょう。
アドラーは「人間の行動には目的がある」という考え方があると言っています。
相手がマウントをとってくる目的には、
あなたに「認めてほしい」という気持ちがあるのかもしれません。
そしてエスカレートし逆切れや誹謗中傷が始まる方もいます。
そんな時も「認めてチャン」なんだなと自分に言い聞かせてみてください。