森田療法を行う際に、森田正馬先生は、「自分の着眼点は、感情の上にあって、論理や意識などに重きをおかない」と言っています。そして5つの感情に関する法則を述べています。

  1. 感情はそのまま放任すれば山形の曲線をなしひとのぼりしてついには消失する。
  2. 感情はその衝動を満足すれば急に静まり消失する。
  3. 感情は同一の感覚に慣れれば、鈍くなり不感となる。
  4. 感情は、その刺激が継続して起こる時と注意を集中する時に強くなる。
  5. 感情は新しい経験によってこれを体得し、反復によりますます養成される。感情は、気分と同じで自分でコントロールできるものではなく、自然な反応として起こるもので、それを排除したり、自在に操れるものではないという事です。

次回は「思想の矛盾」について説明します。